皆様、お元気ですか?「陸の鮪」です。
私の愛犬(猟犬)の「じょん」が、旅立ちました・・・
11月15日(土)三重県では、鳥猟の解禁日です。
日の出の時刻は、6時27分。集合時間は、6時ちょうど。
その時刻に合わせて、先ずは、じょんと軽トラ駐車場に行きました。近くの藪の中に入って行きましたが、無視して、エンジンを掛けますと、乗せてくれって、寄って来て、荷台に飛び乗って、そのまま自宅まで来ました。最近は、散歩してリードを放しても、離れて行きません。
未だ、夜明け前の暗い中、近くの公園で、う〇こタイムです。走り回って居ますが、こっちは木の陰に
隠れてジーとしても、匂いや気配で直ぐに見つかってしまいます。
じょんを鳥猟に連れて行く訳にはいきませんので、しばし留守番です。
3人で2つの池を廻って来まして、Kさんと私が、1羽づつ鴨を、落として自宅に帰って来ました。
すぐさまじょんを乗せて、今度は巻き猟です。集合時間に間に合わせて、早速作戦タイムです。
今回は、参加人数も少なく、じょんは、他の勢子さんに任せて、待ちに入りました。そろそろ、終盤に差し掛かった時です。私は、最終の待ちで、じょんが尻尾を振りながらやって来ました。
他の2頭も寄って来て、終わろうとした時です。いきなり、じょんが吠えました。続けてシロも吠えて
藪の中に入って行きました。どうやら、イノシシみたい。早く吠えている場所に行きたいのですが、
笹やイバラがうっそうと繁って中々進めません。
「キャィ~~ン」犬の悲鳴です。聞きたくない声です。「じょんが、やられた~~」無線です。
慌てて引き返しましたが、アキマセンでした。
3歳と9カ月。余りにも短い生涯でした。
じょんを、初めて山に連れて行った頃は、私の傍から離れません。凄くビビりでした。古びた農機具
小屋のトタンが風で、パタンパタンと音がする度、尻尾を丸めて足元から離れませんでした。
そんなビビりのじょんですが、経験を積みますと、頭角が表れて来ました。
自ら鹿に襲い掛かり倒したり、知らない内に、キジを咥えて来たり、木の根っこの穴に頭を突っ
込んで、アナグマと格闘したり、アライグマと噛み合ったり色々経験させて頂きました。
賢くて、戻りが早くて、人には飛び付きませんし、噛みません。
猟を通じて、じょんに色々経験をさせて頂きました。平日、昼間、局で仕事して居る時間や、狭い
ゲージの中で2時間も3時間も待たす事が有りますが、何一つ文句も言わず尻尾を振ってくれます。
夏の暑い日にそれこそ35度超える中でも、山の中駆けずり回ってくれました。GPSで確認したら、
山の中500m以上離れていても、自分の航跡の匂いを基に戻って来てくれます。
何時もですと、5時30分、2階に寝て居ますと、外で「ク~~んク~~ん」と鳴きます。
あれ?今日は、静かやな・・・そうか、居ないやった・・・
飼い始めた頃は、起きるのがおっくうな時も有りましたし、雨の日は、行きたくないなぁ~~と
思いながら、傘差しながら、朝の散歩に出かけて行きました。団地ですので、近所の方に迷惑を掛ける
訳にはいけません。頭の上に洗濯物を干してもいたずらしません。ある日、家に居ましたら、じょんが
吠えました。窓から覗くと、2軒隣のお宅にお客さんでした。我が家含めて、3軒分の番犬していました。
1週間のうち、1~2回、近くの河川敷に、軽トラ荷台に載せて朝の特訓に行ってました。1周約2kmの田んぼの特選コースです。直線のアスファルト道を軽トラでじょんを追いかけますと、メーター読みで40km/h出ています。2周目になりますと、疲れて来ますと、コースを外れて田んぼの中に入ったり、それこそ、シカやイノシシに遭遇する時も有ります。本能でしょうか?じょんは、見つけるや否や、追いかけて行きます。帰って来ません。そんな時は、近くのコンビニに行って、ホットコーヒー買って戻りますと、心配したのか、直ぐに軽トラの荷台に飛び乗ります。
こうして、局に行く前に散歩しますので、狭い敷地の中では、う〇こは、殆どしません。
したら匂いますから、きっとイヤかも知れませんね。
ある日、鼻が土だらけにして居ます。何かな?・・・って観察しますと、お腹いっぱいですと、前足で
土を掘って、エサを穴の中に入れて、鼻で土を埋めていました。
お腹が、減ったら、掘り起こして、食べるそうです。
車のエンジン音を聞き分けるみたい。嫁さんの友達が来る約束してますと、未だ来てないのに吠えます。
オレンジ号(トヨタ アクア)は、ハイブリッド車ですので、独特の音が鳴ります。直ぐに嫁さんが、帰って来たと解るそうです。ある日、車を借りて家に帰りますと、じょんが吠えました。
「誰に吠えとるのや!」って言って私だと解ったら、気まずい顔します。排気音で解るみたい。
夜遅く酔っぱらって帰って来ても、毎回じょんの元に行きますと、イヤな顔せず相手してくれます。
こんな事、嫁さんにしますと、エライ事になります。
普段生活している中でこの様な貴重な経験させて頂いたのも、じょんのお陰です。じょんは、経験積んで成長しますが、方向音痴の私は、じょんに頼っているばかり・・成長が無いのは、飼い主の私だけ。
私には勿体ないくらいの、立派な猟犬でした。自慢できる猟犬でした。
さっきも、家を出る時、どうしても、じょんの方を見てしまいます。少し首を横にして・・・でも居ません。
じょん・・・ありがとう、また会いたいよ。